私を本気にさせないで
そうしたらすぐに電話連絡をして……。
当選者は二十五組だし、今日中には全ての当選者に連絡取ること、ひとりでもできるよね?

頭の中で整理し、大きく深呼吸をした。
少しでも自分自身を落ち着かせるように。

よし!早速届いているはずのファックスを確認だ。

気合い充分で颯爽を会議室のドアを開けたものの、その動きはドアノブを手で握ったまま止まってしまった。

「え……どうして?」

ドアノブを掴んでいた手は重力に引き寄せられるように、力なく振り落されてしまう。
だけどそれもそのはず。

だって目の前に立っていたのは、肩で息をする大森君だったのだから――。


突然現れた大森君に呆気にとられる私を見て、大森君は呼吸を整え怒りを抑えるように早口で話し出した。
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