絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
それでも、あたしはほほ笑んでいた。


涙が溢れそうになるのをグッと押し込めて、今までで一番の笑顔を翔吾へ向けていた。


翔吾はうつむき、肩で大きく呼吸を繰り返している。


それを見て、気が付いた。


そういえばさっきから息苦しさを感じる。


それはこんな場所にいるせいで精神的に追い詰められているからだと思った


が、どうやら違うらしい。


この部屋の酸素は、確実に少なくなって行っているようだ。


「翔吾、時間がないよ」


あたしがそう言うと、翔吾は無言のままあたしに背中を向け、部屋の中央へと歩いて行った。


そして、拳銃を手に取る。


その姿を見て、あたしの心には安堵が広がっていた。


翔吾を助けることができる。


そう思うと、今までの出来事がほどよい疲れとなって、心地よく体を包み込み始めた。


このまま眠れるかもしれない。


そんなふうに考えれるほどに。
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