オトナな部長に独占されて!?
案内されたのは、窓際の4人掛けのテーブル席。
個室ではないけれど、ブースのように仕切られているので落ち着けそう。
夜景も綺麗。
窓に明かりを灯すビル群や、道に沿って光のラインを描く車のライト。
それを見ながら食事ができるなんて、日常にはない贅沢だよね。
席に案内してくれたウェイターさんは、私達に一部ずつメニューを手渡して、申し訳なさそうに言う。
「お食事のメニューは、これでラストオーダーとなってしまいます」
「存じています。ギリギリに来店してしまい、こちらこそ申し訳ありません。
高村さん、お好きな料理を注文してください」
そのつもりなんだけど……。
私はメニュー表を見て、背中に冷や汗が流れていた。
高い。
“ この前のお詫びに私の奢りで ” という考え方を曲げたくないから払うけど、この店でふたりで満足するまで食べたら2万円を超えちゃいそう……。
それでも、お金の心配をしているなんて格好悪いことを気付かれたくないので、何食わぬ顔してパンと魚料理のみ注文した。
美味しそうな肉料理の写真を見たら、グウッとお腹が鳴ってしまいそうだけど、2品だけで6800円だもの。これ以上は止めておこう。