恋愛格差
朝礼が終わると
私とミキちゃんはデスクに向かい
他の人は現場に行くようだ。

「ねぇ~透子さん。さっきの話はなんだったんですか?」

朝イチからこんな話はどうかと思うが
ミキちゃんの好奇心を反らすほどの仕事は
今日は無さそう。

それに加えて事務所はカラ。

いずれ知られるし、観念した。

「別れたの。」

「えぇ!吉岡さんと?」

「それ以外ないでしょ~」苦笑いした。

「あのチョーカワイイ系イケメンで仕事もできる吉岡さんを振ったんですか!?」

「違うよ。フラれたの。」

キョトンとカワイイ表情をするミキちゃんは
完全に優と同じ部類だ。

「そんなことあるかなぁ……」

考えている顔もかわいいな。チクショウ…

「ミキちゃんも知ってるでしょ、優が浮気性なの。」

「それは……まぁ知ってますけど…
透子さんのことは別格扱いにみえましたけど。」

「気のせい気のせい。
とにかく私は一途な人を探すことにするわ。
この歳だし婚活でもいいかなぁ。」

「やだぁ~透子さんが寿退社するのなんて!
一人にしないでくださいよ~」

結婚したらやめないといけないのか?
ていうか、ミキちゃんが結婚するまで私は結婚できないとか?

と思いながらデスクに座って伝票整理を始めた。
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