叶うはずのない恋愛
ただあたしは嘘をつくのがそれなりの覚悟がいるって事はそれなりに理解してた。でもこんなに辛いなんて思わなかった。


「んでさ〜。」


楽しそうに昨日、紗紀とメールした内容を話す夏川。当然、あたしは夏川の話は右から左へと抜けていってる。


「そっか。よかったじゃんッ。」


話すら聞いてないのにそう相槌を打つあたしは最低だと思う。でも君の口から紗紀の話を聞かされるのは1番辛い…。


「かえー、英語の宿題写さして。」


あたしと夏川が話してる時、紗紀が半泣きな顔であたしの所まで来た。
紗紀は勉強全般無理。
だからこうやって同じクラスなのをいい事にノートを借りにくる、


「ちゃんとやらなきゃ実力つかないよ…?」


あたしは溜め息をつきながら言った。
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