雨も好き。
するといきなり、スパーンと勢いよく戸が開けられた。

何かと思うと、そこにいるのは翔馬だ。

「瑛星、なっちゃん借りる。」

「俺の許可いるかよ。」

そう吐き捨てたものの、きっとそうでも言わなければ、俺は止めただろう。

このあいだまでは、許可なんて要らなかったのに、ただ少し立場が変わっただけで、こうなるもんなのか。

夏海は翔馬に連れられ、廊下へ出ていった。

行ってもいいとはいったものの、気になるもんは気になる。

思わず後をついてきてしまった。
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