白衣の王子に迫られました。
富田さんと少し雑談し、私は担当患者の病室をひと回りする。
確かにこれといった変りもないようだ。
一度ナースステーションに戻ると、山積みの仕事を少しでも片づけようとまたパソコンに向かった。
しばらくすると、日勤の看護師たちがパラパラと姿を見せ始める。
いかにも二日酔いと言った様子を見せているのは、昨日の飲み会に参加した人達だろうか。
これじゃあ、香月君もそうとう飲まさたにちがいない。
かわいそうに。
そう思っていると、「おはよう」と声を掛けられる。
見れば香月君だ。ずいぶんと青い顔をしている。
「おはよう、香月君。昨日は楽しかった?」
「楽しいわけないだろう。四次会まであったんだぞ……それも全部僕持ち。挙句の果てに酷い二日酔い。小さいのでいいから、点滴してくれない?」
「いいわよ。吐き気止め入れておくね」
「ついでにビタミン剤も」
「はいはい」
私は香月君のカルテに、点滴のオーダーを出してあげた。