白衣の王子に迫られました。
「医局でする? それとも、そこでいい?」
ナースステーションの隅にある休憩室を指さした。
奥には仮眠の取れる簡易ベッドがある。
「ああ、そこでいいや。千嘉が刺してくれる?」
「いいよ。じゃあ、横になってて」
病棟ある薬品棚から必要な薬をピックアップし、点滴をするために必要なセットをトレイに載せた。
「後は、点滴スタンド」
空いていそうなものを一台手にすると、ガラガラと引いて休憩室へと向う。
すると、なぜか春野さんが後ろ方ついてきて、私の手からトレイを奪い取る。
「な、なに? 春野さん」
「これ、香月先生用ですよね?」
どこかで私たちのやり取りを聞いていたんだろう。