白衣の王子に迫られました。
途中の自動販売機で、スポーツドリンクを買い、それを少し飲んで仮眠室のベッドで横になった。
蛍光灯の光が涙で滲んでいる。
「なに泣いてんの、私。悲しいはずないじゃない」
森下くんのことなんて、始めから好きじゃなかった。彼が勝手に私の世話を焼くから、いいように利用していただけ。
そう言い聞かせてみても、全然涙が止まらない。
恋なんてしたことがないから分からないけど、失ってこんなに悲しいのはおそらく、私が彼を好きだったからだろう。
「もう、ほんとバカ」
彼の思いに少しでも答えてあげればよかった。
そんな後悔を思い描きながら、私はゆっくりと目を閉じた。