白衣の王子に迫られました。
・・・コンコン。
ドアをノックする音で、私は目を覚ました。
誰だろう。
私がここにいることを知っていると言うことは、香月君かも知れない。
無防備にドアを開ける、すると、目の前に立っていたのは、香月君ではなかった。
「……先生」
「森下君! どうしてここに?」
「入ってもいいですか?」
気まずそうに森下君が言った。
確かに誰かに見られるのはまずい。そう思った私は、彼を部屋の中に入れる。
「どうぞ」
「どうも。……あの、これ。点滴してあげてって香月先生が」
「香月君が?」
森下君が手に持っているトレイの中には点滴のセットが入っていた。
「体調はどうですか?」
「あ、うん。朝よリはいいかな」
「でも、顔色が良くないですね。寝てください。俺が針刺しますから」
森下君は真顔でベッドを指さした。
「え、けど……」
「……ああ、そうだ。点滴よりも効果的あのがありますけど、そっちから試してみます?」
「そっちってなに?」
戸惑う私をよそに、森下君は点滴の入ったトレイを備え付けの机の上に置くと私の両肩を掴んだ。