ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~
「先輩って本当は彼氏いませんよね?」
音楽室を出ると壁に寄りかかっていた祐くんがいた。
「え、なんで、祐くんが」
びっくりしたー!祐くん、帰ったんじゃなかったの?
祐くんは『しーっ!』と言いながら人差し指を口元に当てていた。
あたしはコクンと頷きながら『いるよ?』と答えた。
「嘘ですね。俺が見破れないとでも思ってるんですか?」
祐くんはあたしのことを凝視してくる。
それはもう『白状しろ』と威圧をかけるように。
あたしはスカートのポケットからスマホを取り出して待受画面を見せて
『ほら!』と湊くんに見せた時のように内心バレないかドキドキしながら見せた。