イジワル同居人は御曹司!?
カーテンが開くと、加藤課長と荷物を持ったゆうぽんが姿を現した。

「大丈夫か?」

加藤課長は呑気な口調で尋ねる。

「うちの藤田がご迷惑をおかけしました」

加藤課長がペコリと一礼すると、いえ、と言って奏さんは席を立ちあがる。

「タクシーが到着したみたいですけど」荷物を抱えたゆうぽんが言う。

「立てるか?藤田」

加藤課長に言われて上半身を起こそうとした瞬間、腰に激痛が走る。

「みぎゃ!」

私は奇声を発して身悶える。

「無理ですね」奏さんは冷静に言う。

「じゃあ、どうするかー」

「さっきは羽瀬さんがここまで運んでくれました」

ゆうぽんに言われて加藤課長は黙り込む。

私のことを運ぶのは何となく自分の役目だと察したのだろう。

「…実は俺も腰に爆弾を抱えた身なんだ」

加藤課長は奏さんへすがるような視線をチラリと向けた。

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