イジワル同居人は御曹司!?
ベッドの上に上半身を起こしてスマートフォンを眺める。

昨日は暗くてよく見えなかったけど、奏さんの部屋はモノトーンのインテリアで統一されて、整然としている。

一切の無駄を排除した事務所みたいな部屋である。

散らかっている私の部屋とは大違いだ。

「腰への負担はどうだ?紗英」

「なかなか良い感じです」

そうだ、と言って奏さんはソファーの上に置かれたクッションを手に取る。

ベッドのフレームと背中の間にクッション挟んでくれた。

「こっちのが楽だろ?」

「はい、ありがとうございます」

奏さんの気遣いが嬉しくてへラリと頬を緩ませた。

それと、と言ってクローゼットから何故かアイロン台をとってくる。

Yシャツにアイロンがけでもするつもりだろうか。

きょとんとして眺めていると、私の足をを跨ぐようにしてアイロン台をベッドの上に置いた。

「ちょっとフカフカしているが、簡易的なデスクにはなるだろ」

「はぁ?」何がしたいのかよくわからず首を傾げる。

奏さんはパンパンに膨らんだ会社用バックからノートパソコンと書籍を何冊か取りだす。

それからゴソゴソと鞄を漁りながら、クリアファイルに入った書類も続けざまに取りだした。

ニコニコしながらアイロン台の上にパソコンを置き、その脇に書籍と書類を積み上げていく。
< 131 / 328 >

この作品をシェア

pagetop