イジワル同居人は御曹司!?
「そんな金ないだろ?」

「会社にはあるでしょ?」

私が即座に切り返すと、桜井は思いっきり眉根を寄せる。

きっと『この女、頭がイカれてるんじゃないか?』と思っているに違いない。

最初奏さんに言われた時、私もそう思ったし。

「はっきり行って我が社のオンラインサイトは遅れています。競合他社に対抗していくには、集客のための戦略的プロモーションを実施していくべきです」

「でもさ、どうやって予算を取りに行くんだよー」

桜井が肩を竦めて言う。

「加藤課長、上を説得してください。そして経営会議に掛けてください」

言った…言っちゃったよ。

会議室はシンと静まり帰る。

次の瞬間、桜井は声を上げて笑った。

周囲のメンバーは気でも狂ったかと思ってキョトンとしている。

夢みたいな事をいって馬鹿だと思ったのだろうか。

「それ、おもしろそうだな。作ってみたい。藤田が提案したオンラインサイト」

桜井はニヤリと笑みを浮かべる。

私…っていうよりも、構想は奏さんなんだけど。

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