イジワル同居人は御曹司!?
しかし私はなんだかソワソワして集中出来ず、話しが頭に入って来ない。

悪戯書きかわりにだらだらと意味のないメモを取る。

「いかがでしょうか、データマーケティング部の藤田さん」

「え…?」突然名指しされて私はハッと顔を上げる。

奏さんが私を見据えてニッコリと微笑みながら意見を求めている。

「あ、えーと…」

全然聞いてなかったから何の話か全くわからない。どうしよう。

「当者のオンラインショップについて何故販売が伸び悩んでいるのか聞かれてます」

ゆうぽんがさり気なく助け舟を出してくれた。

「さんきゅ」私はバチリとウィンクする。

「そもそもオンラインサイトで収益を得る、という概念があまりありませんでしたから」

私は本音をぶっちゃけた。

「確かに、御社の通信販売は競合他社の5分の1程度ですね」

「何となく世間の追い風を受けてサイトをアップしてみましたが現状では殆どテコ入れはされていません」

放置されたままなのに売上なんて伸びる訳がない。

奏さんは明け透けな私の本音に奏さんはクスリと笑みを浮かべる。

「現行ではオンラインサイトの売上高はおよそ1億円、全体の売上高に占める割合は0.5%です。しかしこれを3年間で5%の10億円まで引き上げるのが今回の改修プロジェクトに与えられた目標となる数値です」

「じゅ…じゅうおくえん?」私は素っ頓狂な声をあげる。

会議室も俄かにザワついている。
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