イジワル同居人は御曹司!?
本日は店頭調査でお得意先である都心のドラッグストアへ話しを聞きに行く。

オンラインサイトの作成も急ピッチで進んでいるので正直フラフラ出歩くほど暇じゃないのだけど、前々からアポを取っていたので行かない訳にもいかない。

平日の穏やかな街並みを歩く。

此処の所、朝晩冷え込んでいるが日中は暖かい日差しが降り注ぎ、歩いていると心地がいい。

面倒くさいと思ってたけど、外の空気を吸うと案外気分展開になっていいかもしれない。

チェーン展開しているドラッグストアの銀座店に到着する。

な、何が起きた?

店先は人でごった返し、かつてない盛況ぶりである。

スペシャルセールか何かしているのだろうか。

だったら私も帰りになんか買って行こう。

店内に入って行くとある違和感に気付く。

に、日本語じゃない?

飛び交っているのは響きからすると恐らく中国語だ。

店の奥にあるレジまでようやく辿りくと、松本店長の姿を見つける。

小太りの気のいいおじさんといった容貌をしており、営業時代から銀座店には出入りしていたため、旧知の仲である。

「ごめん、藤田さん!今団体客入っちゃったから、ちょっと待っててくれる?」

「は、はい!」

旅館の女将か!と心の中で突っ込みながら、所在なさげに混雑した店の片隅にちょこんと佇む。
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