イジワル同居人は御曹司!?
「藤田さんはご結婚されているんですか?」

人の良さそうな理系男子が尋ねてくる。

「残念ながらしていません」

私の回答に理系男子達が「おお!」と湧く。

「美人で仕事も出来るのに、何故独身なのでしょうか?やはり何か人として際立った欠点があるということでしょうか」

…こうゆう空気を読まない合理的な質問は、いかにも合理的に物事を考えるシステムの人間らしい。

「多分ないと思います。ご縁がなかっただけです」

私は引き攣った笑みを浮かべながら答える。

痺れを切らしたところで、ゆうぽんが瓶ビールを片手に私に近づいてきてコソっと耳打ちする。

「ここは私に任せて、羽瀬さんのところに行って来てください」

私がすがるような視線を向けると、ゆうぽんはこっくりと力強く頷いた。

「実は私、自分でパソコンを作るのが趣味でしてー」

ゆうぽんの話題に理系男子達の目が一瞬鋭くなる。

所詮女の趣味の話、という空気がひしひしと伝わってくる。

「へぇ、今CPUは何使ってんの?」理系男子の一人が尋ねる。

「以前はi5を使ってたんですけど、それじゃあちょっともの足りなくてi7に変えようかと思ってるんスよー」

「確かに!画像加工とかするならi7じゃないとちょっと厳しいよなー」

何を言っているのかさっぱり分からない。最新i Phoneの話しだろうか。

理系女子と理系男子の話し合いにはついていけない。
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