お前、可愛すぎてムカつく。
“今はお前の女だが…いつか絶対奪ってやる”
「は!?」
振り返るとすでに松林の姿はなかった。
なんだアイツ…
マジで頭イカレてんじゃねーの…
このまま放っておくわけにはいかねぇな。
俺はこぶしを強く握りしめた。
昼になり、俺はダチらと購買にやってきた。
昼飯って気分じゃねーけどな…
授業中も寝てーのに、今朝の彩の顔がちらついてしょうがねー。
「ねぇ。せっかく彩ちゃんと仲直りしたのに一緒にご飯食べないの?」
隣に渉が来てそう言った。
「あいつとは元々別に食ってたし…」
「蒼空…なんか悩んでる?」
「え?」
「今日ぼーっとしてるっしょ?」
「んー…。彩のことが気になってずっと頭から離れねーんだわ」
「うっわ。重っ!!蒼空の口からそんな言葉が出るなんて!」
渉はあからさまに嫌そうな顔をしやがった。
「違うって!あいつさ、俺になんか隠してるっぽくて」