お前、可愛すぎてムカつく。
あーどっきどきバックバクした。
よりにもよって首に突っ込んでしまうなんて。
桐谷くんの香水が鼻をかすめた。
いい匂い…。
って、変態か!
「結構あるね」
「え?なにが?家までの距離?」
「いや…」
桐谷くんの口元がほころんでいる。
「なに?言ってよ」
「胸でかいね」
「ちょっ…!!!」
すぐ近くに人がいるっていうのに何言ってんの!?
「今ぶつかったとき当たったんだって」
「信じらんない…」
「いーじゃん、でかいのは女の武器になるだろ」
「嬉しくない」
「マジで嫌そうな顔すんね?」
「嫌だもん…私にとってはコンプレックスだから」
私は昔から胸が大きいのがコンプレックスだった。
背が高い私は余計がたいが良く見えるし。
だから小さく見えるようにサラシを巻いたこともあった。