お前、可愛すぎてムカつく。


放課後、約束通り桐谷くんが私の席にきた。


てか…


堂々と来ないで欲しいんですけど。


「榎本さん、帰るよ」


桐谷くんが私のバッグを持って歩き出した。


周りのみんながこっちを見て驚いている。


だよね、私と桐谷君がしゃべってるってだけでも驚きなのに。


「ちょっと…待って!」



助けを求めようと思ったのに、渉くんは席を外してるし、翠も教室にいなかった。

とりあえず翠には先に帰るってlineしとかなきゃ…。




桐谷くんは歩くのが早くて。


歩幅くらい合わせてくれたっていーのにっ。



廊下に出て校門を出るまで、沢山の生徒とすれ違ったけど、桐谷くんはみんなに声を掛けられていた。


そして隣の私にみんな注目している。


確かに桐谷くんと私が並んで歩いてるのはおかしいかもしれないけど…


私だって一緒に帰りたくなんかないんですよ~~!


隣を歩く桐谷くんは鼻歌なんか歌っている。


一体なにを考えてんだろこの人は。


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