し・か・え・し


「あの日さくらの様子が変だと
察しないといけなかったんだよな
言われてみて気づくなんて
本当にごめんな」


「いいよもう」


「ストーカーってなんで?
話してくれる?」


「合コンでね 昔の同級生に会ったんだ」


「えっ?昔って?」


「中学の頃のね
あっ!あたし実家が遠くてでさ
まさかこんなところで会うとは思ってなくて
向こうはあたしのこと
いまだに気づいてないんだ」


「ホントに気づいてないわけ?」


「当時はあたしすごく太ってたしね」


「普通さぁ~面影とかあるだろ?
気づかないとかあり得ないな!
それで?」


「その人に当時告白して振られて
ひどい目に合わされて
そんな人が目の前にいたから
仕返ししてやろうと近づいたら」


と麻奈美さんのことや
別れて出来なくなって悩んでるところに
襲われたとか言って追い討ちかけて
恨みをかったこと
そしてその人が友人を使ってあたしに
仕返しをしたことを
長々と話した。


「マジで?」


「仕返ししてやろうと思った結果がこれよ
バカな女だと思うでしょ」


「思わないよ・・・
思わないけど そいつが何でつけ回すわけ?」


「知らないよ~
話を聞いて欲しいとか言ってくるから
電話も拒否してる
幸いこの場所は知らないから
近くであたしが通るのを待ってるみたい」


「そうか・・・」


「そいつを何とかしないといけないな!
どうするかな?」


「話してみるよ
それにあたしがあの時のあたしだって
言ってみるし」


「やめておけ!
名乗らない方がいいよ
名乗らずに話をつけた方がいいと思うけど?」








< 81 / 134 >

この作品をシェア

pagetop