君しかいらない~クールな上司の独占欲(下)
一応、代休をとったとはいえ、午後は出社しようと思っていたんだけど。
もう、9時。
お腹すいたなあ、と携帯を眺めながら、ぼんやりとラグに座る。
そういえば、結局ゆうべはりんごを少しかじっただけだ。
ふたりで食べに行こうかと思っていると、新庄さんが頭を拭きながら戻ってきた。
私と目を合わせると、まだバツが悪そうに視線を揺らす。
余韻を味わう間もなく、一晩放っとかれた形になった私は、立場の強さに乗じて、冷たくそれを見た。
「今後もあれが続くなら、ご提案どおりよそへ行きます」
「続くわけないだろ…」
悪かったよ、と困り果てたように言って、私の横に腰を下ろす。
その額を触る。
だいぶ、もう平熱に近い。
新庄さんがその手をとって引き寄せると、キスを仕掛けてきた。
許したしるしにそれを受けると、ほっとしたのか、ぎゅっと抱きしめてくれる。
と、いきなり身体を離された。
「なんだ、この匂い」
「え?」
誰だっけ、と言いながら、もう一度私の首に顔をうずめて、匂いをかぐ。
え、なに、なに?
「…堤か?」
言われて、Tシャツを鼻にあてると、確かに、かすかだけど、堤さんのいつもつけている特徴的な香水が香る。
(げっ…!)
もう、9時。
お腹すいたなあ、と携帯を眺めながら、ぼんやりとラグに座る。
そういえば、結局ゆうべはりんごを少しかじっただけだ。
ふたりで食べに行こうかと思っていると、新庄さんが頭を拭きながら戻ってきた。
私と目を合わせると、まだバツが悪そうに視線を揺らす。
余韻を味わう間もなく、一晩放っとかれた形になった私は、立場の強さに乗じて、冷たくそれを見た。
「今後もあれが続くなら、ご提案どおりよそへ行きます」
「続くわけないだろ…」
悪かったよ、と困り果てたように言って、私の横に腰を下ろす。
その額を触る。
だいぶ、もう平熱に近い。
新庄さんがその手をとって引き寄せると、キスを仕掛けてきた。
許したしるしにそれを受けると、ほっとしたのか、ぎゅっと抱きしめてくれる。
と、いきなり身体を離された。
「なんだ、この匂い」
「え?」
誰だっけ、と言いながら、もう一度私の首に顔をうずめて、匂いをかぐ。
え、なに、なに?
「…堤か?」
言われて、Tシャツを鼻にあてると、確かに、かすかだけど、堤さんのいつもつけている特徴的な香水が香る。
(げっ…!)