妬こうよ、そこはさ。
それでも、毎日の繰り返しに、以前は情熱があった。


二人とも感情の起伏が激しいたちじゃないけど、狂おしくはなくても、低く小さく見え隠れする熱量が、好きだと思う気持ちが、淡白な表情とは裏腹に、相手を見つめる瞳に浮かんでいた。


小さく潜めた溜め息を吐く。


彼は変わらず優しい。


冷静で頼りになって、有能で、聡い。


笑うし、拗ねるし、お酒が苦手で、生真面目だ。


不満ではないと思う。


自分の思いの名前が分からなくて、一つ一つ感情の名前を当てはめていって気づいた。


どうということはないのだ。


ただの感慨で、ふと考えただけ。


——それでも、思い出してしまったら見たくなる。


彼の無意識下の告白がまぶたの裏で蘇る。


例えるならそれは、青い炎だった。


赤い炎ほど目立たなくて派手でもない代わりに、ひどく高温で、静かに熱い。


彼に似合いの眼差しが、長い間変わらず、私はとても好きなのに。


近頃全然、私の胸をざわつかせるあの瞳を見ていない。
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