Rolling Love
「おじさん、荷物ってこれだけですか?」
「うん、これでも多いかもって修哉は心配してたんだけどね。布団とかは悩んだんだけど、やっぱり一式持たせた方がいいかと思って」
「お布団かぁ…一応うちにもありますけど、持ってきてくれてるなら助かります」
「そうだね、じゃあ置いていくよ。修哉ー、お前早く取りにこーい」

 2階から今行くー、と修ちゃんの返事がする。とりあえず手伝おうと段ボールに手を伸ばすと、おじさんが「いいよ、修哉にやらせれば。大した量じゃないし、璃子ちゃんはあとで立ち合いだけお願いできる?」と言ってくれたので、お茶の準備だけ先にしておこうかな、と台所へ足を向ける。来客用のグラスを出したところで、修ちゃんの分の食器をどうするか考えていなかったことに気付いた。食器までは持ってきてはいないかもしれないし、あとで確認しなきゃなぁ、と思いながらおばさんの姿を探すけれど、見当たらない。
 車の方にもいないようだったので玄関に回ると、おばさんの靴があった。2階からおばさんの声がしてそこで初めて気づいたんだけど、おばさんはいつの間にか車から家に戻ってきて、2階で修ちゃんを手伝っていた。気が付かないうちに、私と入れ違いになっていたみたい。しばらく2階は3人の足音でドタバタしていたけれど、頃合いを見計らって様子を見に行くと、空っぽだったスペースが既に部屋としての体裁を調えていた。運び込んだ物自体がそれほど多くなくて、動かす人手があった分、予想以上に早く終わったようだった。

「わぁ、すごい。もう大体終わったの?」
「おう。親父、母さん、ありがと。助かった」
「アイスコーヒーあるけど、みんな飲む?」
「じゃあ頂こうかな。ありがとう、璃子ちゃん」

 一足先にリビングでみんなを待ちながらお茶の準備をする。今はおじさんもおばさんもいるから少し賑やかだけど、おじさんもおばさんも今日は長居はしないですぐに帰る予定だ、って言っていた。うう、耐えられるのかな、私。本当に今更なんだけど、いざ戻れないところに立ってしまったようで、不安になってくる。階段から3人が降りてくる足音が聞こえてきて、思わず焦る。とにかくしっかりしなきゃ、とぺちんと両頬を叩いて、いつも通りの笑顔を意識してみんなを出迎えた。
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