いつか晴れた日に
「なんですか、これ?」

「ん、見てのとおりプリンだけど?」

池永さんがニヤニヤ笑う。

プリンだとはわかるけど……。
なんというか、この丸くてプルプルして、そして、中央に乗っかってる突起状のものって。きっと、アレをイメージして作ってるよね?


「これは、おっぱ○プリンって言うんだよ」

「は、はっきり言わないで下さいッ」
池永さんは「アハハ」と声を出して笑う。

「食べないの?美味しいよ」

「食べますけど」

じっと見られていると、なんだか緊張するけれど、美味しいと聞けば、やっぱり食べてみたい。

スプーンを手に取り、プリンを掬う。
それから、ぷるぷると揺れるプリンをぱくんと口に入れた。と、口の中に広がる程よい甘さとカラメルの上品な苦味。

「わ~、これすごく美味しい。濃厚なのにまろやかで。甘さも丁度いい」

「それは、良かった。あ、俺にも一口頂戴?」

そう言われて、プリンが乗ったお皿を池永さんの方に押すと、池永さんは「食べさせてくれないんだ?」と悪戯っぽく笑う。

「そ、そんな。じ、自分で食べてください」

池永さんの表情にドキリとしながら、慌てて目を逸らした。

「あはは、冗談だよ。真っ赤になっちゃって、本当、安西さんは可愛いね」



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