【完】ある日、恋人を購入した。




…………


その後、少し歩いて尚叶くんが働く会社に到着した。

前に尚叶くんの会社の場所は聞いたことがあるけれど、実際に来たのは初めてだ。


…誰もが知っている大手企業。

そこに、尚叶くんがいる。

尚叶くんは普段、どんな顔でどんな姿で仕事をしているんだろうか。


あたしはそう思いつつ、寒い中で独り尚叶くんを待つことにした。

…メールしようかと思ったけれど、突然会いに来てビックリした顔も見てみたい。


あたしはその高層ビルに背中を向けると、近くにあるベンチに座った。

ここに座ってたら、そのうち尚叶くん来るかな。








………そして、それから待つこと数十分。

「早く来い」「早く来い」と相変わらず待っていたら、そのうち会社の入り口付近から女の人の声が聞こえてきた。



「もー、ヤダ尚ちゃ~ん」

「…?」

「嬉しすぎー、ありがとう」

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