あなたはわるい人ですか?
「高坂はさぁ……」
 


柏原はサンドイッチを一口かじり、飲み込んで話す。



「久瀬さんには後ろ暗い人でいてほしいの?」

「え、いやそういうわけでは……」



否定しようとしたけれど、正直なところはわからない。私は久瀬さんに何を期待しているだろう。物語のネタになってほしいの?
 
ぼーっと考えていると、柏原は「まぁいいや」と話題を変えた。



「でも付き合うことになったっていうのはびっくりだわ」

「私もそう思う……。未だにちょっと信じられないしね」

「そもそも何がきっかけで付き合うことになったわけ?」



電車で乗り過ごしかけた日のことを説明した。すると柏原の表情は見る見るうちに険しくなる。



「高坂、待って。それってさ……」

「うん」

「なんで久瀬さんは、あんたがその駅で降りるってわかったの?」






「……え?」






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