クロ * Full picture of the plan * Ⅳ
…だけど去年のクリスマスパーティーの二日目。
俺がスパイだということが向日葵にバレた。
まだ周りは暗い中、俺はボスからの電話のために外に出ていた。
電話を切って、部屋に戻ろうとした時。
「…お前が、青星のスパイなんだろ」
後ろから突然声をかけられた。
「何言ってッ…!!」
反射的に返した言葉は向日葵を見て続かなかった。
「今、電話してたのは"ボス"にか?」
全てを見透かしたように言う向日葵に、なんて言い訳すればいいのかわからなくなった。
「っ!!??なんでお前がそれをッ…!」
「…さっきのお前の声が聞こえた。って言ったら信じるか?」
もしかしたら向日葵は冗談だったのかもしれない。
でも、俺にはそれを冗談だと認識するほど余裕がなかった。
「っ!…頼むっ!!あいつらには、!」
必死でお前らにバレないようにしてたのが、一瞬にして水の泡となった。
「…別にどうでもいいよ。」
「へ…?」
なのに、向日葵は興味がないというようにどうでもいいと言った。
「お前が青星の情報を"ボス"に流していようが、お前が青星の"スパイ"だろうが、どうでもいいっつってんの」
「…なんで、、」
ありがたいことだけど、納得出来なかった。