地味子とアイドルなやつら
「それって本人なわけ?別人ってオチじゃねぇの?」
「いや、これがマジの話らしい。これさ俺の友達の友達の弟の友達の兄貴の友達からまわって来たんだけど。」
「いや、明らかに他人じゃん。
なに自分が直接聞きました的な話し方。」
「さとちゃんツッコミスルドーイ。」
「話を反らすな。
で、その話ホントなの?」
ホントらしいよ、と自慢げにフンッ、と威張る彰の様子にもはやツッコむ気は薄れたが、彰の言った噂に少しばかり興味は出て来るものの。
あまり乗り気にはなれなかった。
頭によぎるあの愛しく勇ましい姿。
相手は、多分
僕のことなんて知らないだろう。
それどころか、僕が見ていたことすら知らない。
でも赤の他人であるその人をまるで裏切るような気持ちになってしまう。
そこまであの人は、綺麗な人だった。
「いや、これがマジの話らしい。これさ俺の友達の友達の弟の友達の兄貴の友達からまわって来たんだけど。」
「いや、明らかに他人じゃん。
なに自分が直接聞きました的な話し方。」
「さとちゃんツッコミスルドーイ。」
「話を反らすな。
で、その話ホントなの?」
ホントらしいよ、と自慢げにフンッ、と威張る彰の様子にもはやツッコむ気は薄れたが、彰の言った噂に少しばかり興味は出て来るものの。
あまり乗り気にはなれなかった。
頭によぎるあの愛しく勇ましい姿。
相手は、多分
僕のことなんて知らないだろう。
それどころか、僕が見ていたことすら知らない。
でも赤の他人であるその人をまるで裏切るような気持ちになってしまう。
そこまであの人は、綺麗な人だった。