怖い短編集
私は必死になって走ったが、

恵梨奈の背中は、

まだずっと遠くの方に

見えていた。






「恵梨奈、行っちゃダメ!」






私はそう言って、

声を張り上げたが、

私のその声は、

遠く離れた恵梨奈に

聞こえるはずもなかった。






〈 ダメ!

間に合わない…… 〉






恵梨奈と未来ちゃんの悪霊は、

もう海水まで

3メートルのところまで

来ていた。






〈 未来ちゃん、どうして?




どうしてあなたは、

恵梨奈を海の中に引き込むの?




恵梨奈は、

何も悪くないじゃない……。




悪いのは、25年前の

私だから…… 〉
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