王子な秘書とシンデレラな御曹司

「いいん……ですか?」

「いいです。今までありがとうございます。清香さんも付いて来ません。これから僕と華子様だけで会います」

もう私はいらない。
副社長と華子様とふたりだけ。

「お疲れでしょう。僕も行かなきゃいけない」
副社長はガリガリを早め
小さなビニール袋に挽いた豆を入れた。

「これ家で飲んで下さい。僕が部屋に鍵をかけますから先に出て下さい」

副社長にビニール袋を渡されて
機械的にバッグに入れて部屋を出る私。

もう二人きりで会うんだ。

まぁ
それが当たり前で
今までが普通じゃなかったんだけど。


そうか
仲良くやってるんだね。

夏に挙式だもん。
新年会で婚約発表だし。

わかってるけど
ひとつひとつが妙に苦しい。

クリスマスの素敵な想い出は
無かった方がよかったのかなぁ。

無かった方がこんなに苦しまなかったかもしれない。

弱い女。

ひとりぼっちの弱い女。

メンタル弱いぞ
涙もろいし
きっと生理前のせいだ
女の身体はデリケートだし。

新年始まったばかりじゃん。

頑張ろうって決めたじゃん。

気合入れて頑張るぞ!

って思っていたけれど……







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