王子な秘書とシンデレラな御曹司

「お前はそれでいいの?」

「いいの。もう決めた」

「さすが雅王子」
健はつぶやき
大きなため息をした。

ごめん
あきれてるよね。

「じゃ俺もいいわ。お前の事をあきらめない」

「はぁ?」
健の答に私は場違いな声を出して思わず赤面。

「私の話を聞いてた?」
つい鋭く突っ込むけれど
健は平然としてワインを私のグラスに注ぐ。

「別にお前と副社長はどうにもなってないんだろ。そりゃ妬くよ。俺の惚れた女がなんの因果か重役室でツーショットだもの」

狭い資料室だけどね。

「今はお前の片想い。だけど副社長はお見合いを成功させて後継者になる。お前の想いは見事に散って泣きながら総務に戻る」

「泣くもんか」

「でもそんな流れなんだろ」

「……まーね」

簡単な流れなのか?

「だから俺もあきらめない。お前が泣いて戻って来るのを待つ」

「健」

「竹を割ったような雅王子の性格だ。俺との間もスッキリさせたいかもしれないけれど、人の想いってーのはそんな簡単なものじゃない」

健の手がテーブルの上にある私の手に重なる。

「結果は俺が決める」

真剣な顔で言われてしまい

私はその後
何も言えなくなってしまった。
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