王子な秘書とシンデレラな御曹司
「清香帰るぞ。馬は後から誰か届けよ」
その女性は軽く言い
私の隣の女の子は嬉しそうに女性の元へ走り寄る。
呆然とする私達に
女性は
「言いたい事があるのなら、私の所へ来い。私の名は麻生華子(あそう はなこ)ビアンティホテルの重役をやっている。私はオーナーの娘だ。お前たちも名前くらい知ってるだろう」
そんな
驚くような置き土産を残し
女の子の肩を抱きながら
店を出て行った。
彼女がホテル王のお嬢様
誰もが狙ってる
お見合い相手のお嬢様。
膝から崩れそうになる私を副社長が抱きかかえ
馬が目の前で
ヒヒンと鳴いた。