初恋の行く末
仕事が終わってホテルまでタクシーで向かう。
今日は山中より先に到着したみたいだ。
彼女が到着するまで中学時代を思いだしていた。
山中が好きでたまらなくて必死だったあの頃。
彼女に触れたくてよく彼女にデコピンをしてからかった。
いつも山中は怒っていたっけ。
あの時は愛情表現が下手でからかう事で彼女の気を引こうとした。
懐かしい。
思い出に浸っていたら山中がホテルに入ってきた。
今日の山中はいつもの可愛い格好ではなくてジーンズとトレーナーというカジュアルな格好だった。
髪も後ろで束ねているから幼く見える。
元々童顔なのにこんな格好だと学生みたいに見える。
まるで中学時代にタイムスリップしたみたいだ。
「ごめん。待った?」
と言いながら俺の元に駆け寄ってきた。
「かなり待ったよ。」
冗談めかして当時よくしていたデコピンを山中にしてみた。
彼女はどんな反応をするんだろう?
「急いで来たんだから」
山中は怒るふりして背伸びしながらデコピンを返す。
当時の光景が鮮明に思い出される。
「山中によくデコピンしたよな。冗談だったんだけど物凄い剣幕で当時は怒るんだもん」
彼女をからかいながら言う
「だってバカにされてるみたいでムカついたんだもん。」
拗ねるように言って俺の身体に頭を埋めた。
その仕草が可愛い。
「もう部屋確保してるから行こう」
山中の頭を優しく撫でながら部屋へと誘導した。
可愛い。
いとおしく思う。
「うん」
手を繋ぎながら部屋へと向かった。