【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。

し、信じられない…。



どんな男を連れて来たのかと思えば…


一体世間はどれだけ狭いのやら。



「有栖川さんお久しぶりです」



目の前に立っていたのは、初対面でもなんでもないあの男だったから。



「やあ、翼くん!よく来てくれた!!

ほら桃果、挨拶しなさい。

彼がお前の婚約者になる黒瀧翼くんだ」


「…はあぁっ!?」



焦げ茶色のストレートヘア。

クリッとした色素の薄い瞳に長いまつ毛。


端正な顔立ちにモデルのような体型をした彼は、

うちの学園のプリンスとか言われてるあの…



「よろしく。桃果さん」


「えぇぇ〜〜っ!!?

ウソでしょ〜っ!!」


< 13 / 289 >

この作品をシェア

pagetop