【完】俺が絶対、好きって言わせてみせるから。
どうして黒瀧翼がここにいるわけ…!?
「ちょっ…、ちょっと待ってよ!!
なんでアンタが私の婚約者なのよ!?
意味わかんない!!」
だけど、うろたえて騒ぎまくる私を見てもまったく動じることなく、涼しい顔で微笑む黒瀧翼。
「…俺は知ってたけど。
おじさんから聞いてなかったの?」
「き、聞いてない…っ!!」
するとパパはニッコリ笑って私の肩に手を置く。
「翼くんはなぁ、私のゴルフ仲間の黒瀧くんの息子でな。あのABCカンパニーの御曹司だぞ。
男前だし文句無しの相手じゃないか。
桃果、仲良くしなさい」
「…はっ!?ちょっ…。
そんなこと言われても嫌よ!私は…」
「言っとくがもう黒瀧家にも話は通ってるからな。今更断れんぞ。
ってなわけで私はこれで失礼する。
羽山(はやま)、あとは頼んだぞ」
「はいご主人様」