生徒だけど寮母やります!2
「それじゃあ、以前市河先輩のお兄さんが座ってた椅子に伊吹先輩が座ることになったら、きっと市河先輩のお兄さん喜ぶねっ」
満宵が笑顔で言う
咲夜は無邪気な彼に微笑むと
「そうなったら、すごいよなぁ」
と呟いた
「そうだね。.....結斗は今頃ご実家に着いたかな」
「.....そろそろなんじゃ」
景の言葉に千加が腕時計を確かめる
そんな中
唐突にライが呟いた
「帰る家がある、か。俺には分かんねーな」
先ほどの結斗を見て思ったのだろうか
景は以前、ライが自分の『家族』について話してくれたことを思い出した
「家族の顔見た所で、もう憎悪も湧かねぇわ」
「そっか.....そういえば、ライは火属性の魔法使いの家系に生まれた雷属性の魔法使いだったな」
咲夜が思い出して言う
「ああ.....」
ライがそれ以上何か言うことはなかったが、1年生の2人にも、咲夜の話と、ライの家族に対する冷めた思いからして、彼ががどんな待遇を受けて育ってきたのかは想像がついた
忌み子.....
今のお母さんは本当のお母さんではなくて
鈴菜の親戚でもある本当のお母さんは、顔も名前もどこにいるかも分からないけれど、病気で寝たきりになっていると聞いたことがある
満宵が笑顔で言う
咲夜は無邪気な彼に微笑むと
「そうなったら、すごいよなぁ」
と呟いた
「そうだね。.....結斗は今頃ご実家に着いたかな」
「.....そろそろなんじゃ」
景の言葉に千加が腕時計を確かめる
そんな中
唐突にライが呟いた
「帰る家がある、か。俺には分かんねーな」
先ほどの結斗を見て思ったのだろうか
景は以前、ライが自分の『家族』について話してくれたことを思い出した
「家族の顔見た所で、もう憎悪も湧かねぇわ」
「そっか.....そういえば、ライは火属性の魔法使いの家系に生まれた雷属性の魔法使いだったな」
咲夜が思い出して言う
「ああ.....」
ライがそれ以上何か言うことはなかったが、1年生の2人にも、咲夜の話と、ライの家族に対する冷めた思いからして、彼ががどんな待遇を受けて育ってきたのかは想像がついた
忌み子.....
今のお母さんは本当のお母さんではなくて
鈴菜の親戚でもある本当のお母さんは、顔も名前もどこにいるかも分からないけれど、病気で寝たきりになっていると聞いたことがある