生徒だけど寮母やります!2


つまりそれは三ヶ月間

姉の美音はここでシベリアンハスキー姿で過ごしていたことになる


景にとってもそうだが

姉の美音にとっても、シベリアンハスキーに変化するということは、例え短時間でも体にかなり負担をかける事になるのだ



美音は

それを三ヶ月だ


今年の春

一年生が入学したばかりの時、弥隼の占ってくれた姉の情報


『彼女.....なんか凄い勢いで.....体力.....いや、命.....?を消耗してんねん』



これはつまり、これのことで


「三ヶ月も.....変化.....」


景は考えただけで吐き気がしそうだった


ここで、結斗の姉が景の足に目を止める


「あら、あなた足が.....!気がつかなかったわ。結斗、彼女をソファに座らせてあげないと」


「そうだね。みんなもソファに座って」


結斗は景の膝裏に両手を入れ持ち上げると、優しく微笑みかけて景をソファまで連れて行く


そして、そっと降ろしてくれた


「あ、ありがとう」

「どういたしまして?」


「なんだあいつら」

市河がひとりごちると

そんな二人をジト目で見ながら、ライが


「で、何で笠上美音がここにいたのか、お前には心当たりがあるんだろ。教えろ、詳しく」


ジーパンのポケットに手を突っ込みながら、そう聞いた

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