生徒だけど寮母やります!2
「そうそう」

マナが忙しなく食べるのを見ながら、満宵はうんうんと頷く


「もっと大人に頼ろうっていう話にもなって、もー無理しないってみんな言ってたもんねっ!」


「ヘーえ」


意外そうにみんなを見渡すマナに、結斗は柔らかく微笑んだ


「朝、九雷さんたちに言われたんですよ。自分たちだけで頑張りすぎだと」


「.....ああ、あの子大分心配していたから」


景はコクリと頷いて

「今考えてみると、余裕なかったかもって」

と呟く


それは、みんな爽馬のことが心配で

それだけ必死になってしまったということだ


「でも大人に頼るっていってもだよ、俺らの周りに頼れるような大人いなくねー?」


「なんであんた私の顔見ながら言うのよ」


能天気な咲夜の発言に、マナはギロリと彼の方を睨む


「えっ」

咲夜は冷や汗を垂らし、手を振って訂正した


「いや、斎藤ちゃんが頼りないとかそうじゃなくて」


「そうじゃなくないだろ」


「ライ!」


火に油を注ぐようなライの発言に、思わず景はぴしゃりと彼の名を叫ぶ


「何よ失礼ね!」

「ほーらみんな喧嘩しないよ」


結斗がまぁまぁとみんなをたしなめ


それを見ていた千冬は

「まちがえて幼稚園に来てしまったようだ」

とため息をついた

< 308 / 547 >

この作品をシェア

pagetop