生徒だけど寮母やります!2
「なーんか辛気臭い。そんな思いつめてないでシュークリーム食べよーよ」
「姉貴が食べたいだけだろ」
ハルの一声で雰囲気が少し明るくなり、全員の視線はシュークリームに集まった
「ありがとう、いっちー先輩のお母さんたちっ!ありがたくいただきま〜す!」
「どうぞー!」
満宵が無邪気な子供のごとく幸せそうな顔でシュークリームに手を伸ばすと、「俺も俺も」とみんなが取りだす
なんか本当に子供みたいだなーと景がその光景をニコニコ見つめていると、シュークリームを手にしたライが「取らねーの?」と尋ねてきた
「あっ貰うよ、すいてから。みんな一斉に取り出すから混雑だよー」
「待て状態が長かったからな。その割に自分は後回しとは謙虚な犬」
「はい?今なんて言いました?」
一言余分なライに景がジト目を向けると、横から結斗が「これどうぞー」とシュークリームが乗った皿を差し出してくれる
景はとっさに横に座る結斗を見上げると、その柔らかい表情にため息を漏らした
「はぁぁ、どっかの誰かと違って優しい.....ありがとう結斗」