生徒だけど寮母やります!2
2人は2つの入り口の取っ手にそれぞれ手をかけた
そして、目配せをしてから
—ガラガラッ
同時に中へと入る
暗い部屋の中
中にいた人間、恐らく潮見らが硬直したのが分かった
結斗は目をこらえて教室の奥を見る
「誰だ!?.....伊吹か!?そっちの女は!?」
結斗は、一年間同じクラスで勉強した潮見の声を確認した
「鈴菜ちゃん、結斗.....!」
潮見に拘束されたままの景の声を聞き、鈴菜と結斗は緊張の中わずかに安堵する
「何してるのか教えてもらえるかな、潮見君」
結斗は怒りを含んだ冷静な声で尋ねる
そして、潮見、鈴菜、結斗と大きな四角形を作るような配置で教室の隅に立っていた、もう一人
おそらく先程の怒鳴り声の主にも目を向け
「君も、どうしてここにいるの?ルーク君」
結斗は怪訝な顔でそう尋ねた