生徒だけど寮母やります!2

疑います!







景は潮見に拘束されたまま、ドクドクと心臓を高鳴らせ暗い教室で息を飲んだ


何が起きてるのかわからない


あのあとルークが自分を助けに来て、それに驚いている間もなく結斗と鈴菜がこの教室へやってきたのだ


どうしてルークも、結斗も鈴菜も自分と潮見がここにいると分かったのか


彼らは、自分と違いこの事態を全て把握しているのだろうか


そして

『景を離せ!』

と異様に自分に味方する言葉を放ったルークが、何者なのかますます分からなくなった


顔は見えないけれど、後ろにいる潮見が興奮しているのが伝わる


彼は景にしか聞こえないほど小さい声で、「藤樫.....ルークだ.....!」と呟いた


その瞬間、結斗によって教室の電気のスイッチが入れられ、室内はパッと明るくなる


まるでお互いを警戒するような配置で立つ5人

お互いの顔を改めて目の当たりにした彼らは、なんとも言えない顔でそれぞれを見た



それぞれの顔が


これはいったい何事だ

なんでここが分かったんだ


そう物語っていた

< 74 / 547 >

この作品をシェア

pagetop