真夜中の恋人
重たい足を引き摺りながらようやくマンションに辿り着いた。
愕然としたのは、リビングに灯りがついていたからだ。
どうして、こんな日にタカヤがいるの?
今夜は、逢いたくなかったのに。
それでも、他に行くあてがないわたしは意を決して、リビングに続くドアを開ける。
タカヤは、オレンジ色の照明の下、スーツのままでソファーに座りウィスキーを飲んでいた。
「……ただいま」
「おかえり。遅かったね」
ロックグラスを持ったまま、タカヤが振り向いた。
「ごめんなさい」
目を見ることが出来ずに俯いた。
今夜は、抱かれたくない。そう思うけれど……。