ラブレターを君に
非常階段から、かけ降りて、俺の居る所まで、駆け足でやって来た。




(理音)
「………はぁっ、はぁっ、………」

どれ程の階段を架け降りたのか!




しかも、その身なりは………



(kazu)
「そのカッコは、どうした?それよか!何で非常階段なんかから、降りて来なくてはいけなかったんだ?」



聞き終える前に俺の胸に顔を埋め、静かに泣いているのか?いつもの理音ではないことが、すぐに分かった。



(kazu)
「どうした?
いつものお前じゃない!訳を話すんだ!今まで…どうしてた?」



理音は、身体を震わせながら、一言…



(理音)
「もうっ、家には…帰りたくない!……帰りたくないの!ごんべいさん?……助けて!!!」



身体を放し理音の顔を覗き込んだ。


ずっと泣いていたのか?目を泣きはらしていた。



(kazu)
「……余程のことがあったんだな?こんな格好で、出て来るやつがいるか?……とにかく此処じゃ、お前が風邪を引いてしまう!タクシー呼ぶから待ってろ!…俺の…(仕方がない)マンション行くから!」
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