ラブレターを君に


(理音)
「お母様に、聞かせてあげたかったわ!とても綺麗な声で曲も素晴らしかったの!」



(孝志)
「ところで、はっきり聞いてみたいのだが…まぁっ、そのっ、君は、一応どこの大学をでているのかな?失礼だとは、思うのだが。」



やはりそう聞いて来たか!と思いながら、カズは答えた。



(kazu)
「岩崎教授のおられる大学ではありませんが。国立〇〇大学理工学部数学科を卒業しています。ちなみに、数学教師の免許を持っています。」

免許証の入っているカードケースを取り出して二人に見せる。




(孝志)
「何で数学教師にならなかったのかな?」



(kazu)
「数学教師になるだけが人生じゃないと思ったので…」



(孝志)
「私には、その選択が、まったく理解出来ないが……」



(kazu)
「とにかく…今日は、俺は、今から仕事あるので、失礼しますから…後は、親子でよく話し合ってください!」



帰り際に理音に耳打ちをして行く。


リビングを出る前にカズは一礼をし、出て行った。
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