ラブレターを君に
理音は、ジュリアーナに連れられてとある古城へ、来ていた。



理音は、古い建築物を見て回ることが小さい頃から好きだった。



そのことに気付いたジュリアーナが暇をみては、連れ出してくれた。



ジュリアーナには、よく飽きないわね!って言われても、理音は構わなかった。飽きるどころか、住みたいとまで思うのであった。



城を見て来た日の日記には、必ずといって……



(カズさん……今日ね!また私は、古城を見て来ました。
今日行って来たのは、小高い山の上に建っていて…それはそれは眺めの良い素晴らしいお城でした。………………………………………………………)出すはずもない、長い手紙を書いてしまうのだった。


長い夜が、たった一人の夜が、出そうはずも無い手紙をつい書かせてしまうのか……
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