引きこもりの俺が何かを言った。
俺にはこのコントローラーとパソコンがあればそれでいい。
高校生活なんてくそくらえ。
時計をみると、夕方の5時をさしていた。
その瞬間、俺は顔をしかめる。
ドタドタと騒がしい足音が近づいてきて、部屋のドアが勢いよく開いた。
「そう兄!」
入ってきたのは、栗色のショートカットに丸く大きな瞳の女の子。
カバンを肩にかけたままのところをみると、帰ってきたばかりのようだ。
そう、こいつは俺の妹。
榮倉まな。
高校1年生。
「そう兄!いつ学校くる?今度体育祭があるよ!?そう兄も参加するよね?」
俺の膝に手をおき、顔を近づけまくしたてるまな。
お気楽そうでいいな。
まなを突き放し、再びテレビ画面に目を向ける。