エリート医師に結婚しろと迫られてます


彼は、寝室に私を誘い込み、ベッドの上まで私を追い詰めた。


「お腹は?空いてないの」

兄も、仕事中の夜食は中途半端に食べることが多いから…その…始めてしまうと何も食べれなくなってしまう。


「いらない。麻結からすごくいい匂いがしてるし」
そこは、忘れずに追及する森谷さん。


「えっと」


「理由なら、後で聞くよ。食欲よりずっと麻結不足だった」

「ん」

そっと触れるように近づいた彼の唇を、捕まえるように自分からキスをした。

彼のさらさらの髪に指を入れ、彼がしてくれるように軽く頭を撫でる。

唇を軽く押し付けては、優しく包み込むようにキスを続ける。



心地よく受け取っていた彼の体が、熱を帯びてくる。

触れ合っているところから徐々に。

やがて、うなるような声とともに、彼の舌が遠慮なく奥の方まで入ってくる。



「何かあったのか?」


いつも彼の要求に応じるだけの私。

今日の私の気持ちの変化に、彼は気づいている。


不安そうに問い詰める彼にいう。


「私ねえ、相手が欲しくなるって気持ちが分かったの」


「ん…それで?」


「一緒になりたいって気持ちも…」



「ん。分かったよ。だから…こっちを向いて。ちゃんと見てて。君を愛してるって言う男の顔を」
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