エリート医師に結婚しろと迫られてます
「回りくどいって何のこと?
もしかして…潤也に会ったこと?
それなら、誤解よ。私達、裁判所で偶然会っただけ、私から彼に連絡を取ったわけじゃない」
「どういうつもり?
わざと僕に言わせて、僕のこと焦らそうとしてるの…」
「意味が分からないわ。潤也に連絡することが、どうして焦らす事になるのよ」
どう考えても立場が逆でしょう。焦らし役があなたで、振り回されるのは私の役目だ。
「僕に愛想が尽きて、もうダメだって見限って、潤也の思い出して、彼のとこに行こうと思ったんだろう?」
「ん?どうしてそうなるの」
「君は、潤也の事が好きで彼と付き合ってたから。
君は、僕より潤也を選んだんじゃないかって」
「潤也?まさか。どうして今さら潤也と?」
「君が彼に会いに来たと聞いて、僕のこと相談したいんだと思った。
別れたいそういうんじゃないかって。
君と話さなきゃいけないのに、勇気がなくて。もう、どうにでもなれと思えて…どうしていいのかわからなくなった…」
「森谷さん…
どうしてそんなに不安になるの?
私、あなたを怒らせようとしたいわけじゃないの。
正直に話してほしいだけなの。どうして私なの?
あなたなら、いくらでも相手を選べるのに」
「理由なんて他にはないよ。君のことが好きなだけ…」
「森谷さん…」
自信があるなら、はい。
わかりましたって答えるけど…普通はあり得ない。
これまでの人生で、付き合って欲しいって言われたのは、中学生の時に出っ歯の男の子だけだし、女として寝てやってもいいって思われたのは、潤也だけなのだ。
百人のうち、何人いるのよ。きれいなモデルのようなお姫様より、そんな女を選ぶ人なんて。