エリート医師に結婚しろと迫られてます


やっぱり、面影なんて、全然残ってない。


森谷さんは、同じじゃない。
同じだったら、立ち直れない。



森谷さんの視線を感じながら、私は、出っ歯の少年が写ってる写真を探すためにもう一度、アルバムの写真を見た。


少年の頃の彼、はにかむように笑って、歯の矯正装置が口からのぞいてる。



髪の色は、そのまま同じ。

さらっとした癖のない明るめの茶色だ。

分厚い眼鏡をしているから、顔の表情までは分からない。


森谷さんの言う通り、背の高さは、出っ…いや、少年の頃の森谷さんの方が、私より少し高い。



いっちゃ悪いけど…
その辺にいる生意気そうなガキ…

上品なお子様とか、お坊っちゃんと言われる上品なタイプではない。


やっぱり分からない。


真理絵の所に走ってった彼が、私の事を今でも、忘れてないだなんて…
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